2月なかばから3月なかばにかけては確定申告の期間にあたります。
2月なかばから3月なかばにかけては確定申告の期間にあたります。
確定申告とは、「私は税金をいくら払います」と申しでて税を納めるべき人がその税の額などを「確定」するために、前の年など一定の期間の所得額や控除額を税務署に「申告」するもの。所得税についての申告はいつも3月15日まで。また消費税を収める必要のある人の消費税についての確定申告はいつも3月31日までですが、2019年は3月31日が日曜のため、4月1日(月)までにとなっています。
会社に天引きされるような人は「確定申告ってなんだかたいへんそう」といった印象をもっているかもしれません。実際のところ、なにがどうたいへんなのでしょう。
下記は、自由業の人が所得税についての申告をするときの例です。また、一般的な白色申告という方法においてのものです。
確定申告をするとき、作業としてあるのは、「確定申告書」という書類に必要な情報を記していくということ。情報を記した確定申告書を、税務署員に手渡し、署のポストへ投函、郵送、インターネット送信などの方法で、税務署に提出することになります。
確定申告書
確定申告書に必要な情報を記す作業では大きく、所得についての作業と、控除についての作業があります。
所得についての情報は、あらかじめ報酬の支払い元から送られてくる「支払調書」とよばれる小さな紙に書かれている収入額や、その支払い元の企業名また住所などがあたります。収入額は前年の1年もの。前年に10社からの支払いがあれば、おそらく10枚の支払い調書が届いており、申告書の10個の欄に収入額などを入れていくことになります。
支払い調書
この作業は支払調書に書いてある金額や企業名などを入れていくだけなので、さほど手間のかかるものではありません。作業が済んだら前年の年収が明らかになるため「こんなに稼いだのか」あるいは「これっぽっちしか稼げなかったのか」と、一喜一憂するかもしれませんが。
よりたいへんな作業は、控除についての情報を記すほうではないでしょうか。前年に費やしたお金のなかで、経費としてかかったとみなせる額は、控除の対象になります。そのため貯めておいた領収書を1枚ずつ見ていき、どの支払い調書の仕事にいくら使ったかを振りわけていくことになります。
宴会などで自由業の人が「領収書、私がもらっておいてもいいですか」と言うのは、その領収書を仕事の経費でかかった額の証しとしてみなし、控除の対象にするというねらいからのものです。
この作業で、実際どこまで正確に振りわけをしているのかは、人によるかもしれませんが。
ほかに生命保険などに入っていれば、それも控除の対象になります。これも確定申告書に入力。また、あらかじめ保険会社から送られてくる証明書を、確定申告書に添付することになります。書類の管理が悪い人は、こうした証明書を部屋のなかで探すという作業に手間をとられることもあります。orz。
確定申告をしている、とある自由業の人は「確定申告書をつくりあげるまでには、だいたい半日ぐらいかかるでしょうか。年度末の忙しいときに重なるため、期日ぎりぎりでつくり終えて税務署に提出したときはいつもほっとします」と言います。
なお、所得の額と控除の額によって、所得税の確定申告を提出するときに税金を支払う場合と、還付金を受ける場合とがあります。