2016.02.29 Monday
うるう年でも「2月から3月」は大の月の93.5パーセントしかない
このブログでは、毎年2月の末日に、おなじような主題の記事を載せています。しかし、何度も伝えるべき話であるため、2016年の2月末もこの主題となります。
暦のなかで、2月はほかの11か月にくらべてとりわけ日数の短い月です。ことし2016年はうるう年のため、これまでの3年にくらべたら1日長いですが、それでも29日までしかありません。
カレンダーなどを見て「2月って短いなぁ」と感じる人はいることでしょう。しかし、そう感じるのは、“2月”のカレンダーを見ているときではないでしょうか。
たしかに、1か月が28日または29日しかないのは2月ですので、2月のカレンダーを見てそう感じるのはそのとおりです。
しかし、この世の中では、2月の短さが影響をおよぼすのは、むしろ3月のほうです。なぜなら、世の中の多くの仕事は、1か月の周期を基本にしているからです。
たとえば、毎月20日に、出版社に原稿を提出しているもの書きがいるとします。このもの書きが、2月20日の原稿提出日から、つぎの3月20日までに使える日数は28日。ことしのようにうるう年では29日となります。
いっぽう、1月20日から2月20日までの1か月はどうだったかというと、1月は「大の月」で31日まであるので31日分を使えることになります。また、3月20日から4月20日までの1か月はどうなるかというと、3月も大の月で31日まであるので31日分を使えることになります。
つまり、多くの場合は原稿の提出日から、つぎの月のしめきりまで31日間あるところが、2月20日から3月20日までにかぎっては28日間、またはうるう年では29日間しかないわけです。
31日分に対する28日分の長さは90.3パーセントで、9.7%も短いことになります。また、ことしのうるう年のように29日分の長さは93.5パーセントで、6.5パーセント短いことになります。
ふだん31日分のところを29日分で仕事するというのは、1日つまり24時間での計算にするとおよそ94分も短くものごとをこなさなければならなことになります。
しめきりや提出の日が毎月1日など初旬でしたら、2月の短さの影響は、ほぼ2月のみで済むことになります。しかし、しめきりや提出の日が月の中旬や下旬となると、2月の短さは3月に影響してくるわけです。
しかし、28日分でも29日分でも、31日分でも、社会的に1か月分は1か月分です。「3月提出の原稿は、ふだんより作業日数が6.5パーセント短いので、内容の質を若干ですが落とさせてください」という理屈は、まずもって通用しません。