2015.04.30 Thursday
「『無死1塁で送りバント』という定石とリスク 『なにもしない』という戦術が利益を最大化することも」
ウェッジ社のニュースサイトWEDGE Infinityで、(2015年)4月30日(木)、「『無死1塁で送りバント』という定石とリスク 『なにもしない』という戦術が利益を最大化することも」という記事が配信されました。「学びなおしのリスク論」の第7回です。
この連載では、これまで「リスクを避ける」という見方がされてきましたが、今回は「リスクをとる」という、より積極的なリスクとの接しかたについてのものです。
成功をおさめるためには、ときに「リスクを冒す」あるいは「リスクテイクする」といったことが必要になる場面があります。そのリスクテイクのとりかたを興味の対象として先鋭化させたものが対戦型スポーツ競技といえるでしょう。なかでも野球は、「無死1塁」や「二死満塁」といった局面が1試合で50回以上も訪れる、“局面のスポーツ”であるため、どの局面でそのチームがどのようなリスクテイクをとるかが、興味の対象になります。
この記事では、野球1試合で3、4回は生じるとされる「無死1塁」という場面で、監督がどのような戦術を選ぶといったリスクテイクのとりかたと、「無死2塁」という場面で、打者がヒットを打ったときに、3塁コーチが2塁走者を本塁に突入させるかというリスクテイクのとりかたを、おもにテーマにしています。
取材に応じてもらったのは、合同会社「DELTA」代表の岡田友輔さん。野球を対象とした統計学的な戦術と戦略の手法「セイバーメトリクス」の観点から野球の分析をつづけています。
その試合でどういう策を選ぶかを“戦術”とすれば、球団がシーズンの優勝を勝ちとるためどのように戦力を整備して管理するかは”戦略”といえます。“戦略”のほうもまた、野球を統計学的に分析する対象となります。むしろ、“戦略”のほうが適しているという見方もあります。打者の打率や、投手の勝ち星数などよりも、よりその選手の実力を評価できる尺度があると岡田さんは記事で指摘しています。
当然と思われてきたような戦術や、新聞などで日々あたりまえのように報じられてきた選手成績があります。そうしたに考えかたとは異なる考えかたにも関心を向けることの大切さを、野球の統計学的分析の結果は示します。
「『無死1塁で送りバント』という定石とリスク 『なにもしない』という戦術が利益を最大化することも」の記事はこちらです。
http://wedge.ismedia.jp/articles/-/4933
この記事の取材と執筆をしました。