2007.12.21 Friday
王立協会クリスマスレクチャー

この時期、英国では王立研究所が毎年開いている「王立協会クリスマスレクチャー」が毎年の行事になっています。
第一線の研究者が、若い人たちに学ぶ機会を贈るクリスマスレクチャー。その伝統は長く、ノーベル賞の創設より76年も古い、1825年にはじまりました。
企画をした人物は、王立研究所の所長だったマイケル・ファラデーという化学者。つぎつぎと研究成果を発表する多産の化学者としても有名ですが、なかでも電磁気学といわれる分野でとくに貢献をしました。「磁気から電流が生まれる」と考えた人物です。
ファラデー自身、クリスマスレクチャーで19回の講演をしました。この記録はいまも最多。ほかにも科学史や教科書に出てくる有名な研究者が講師の名を連ねます。たとえば「チンダル現象」で知られるジョン・チンダル。最近では、テレビの動物番組などで有名なデイビッド・アッテンボローなども。
今年のクリスマスレクチャーは「誰が生き、誰が死に、それはなぜか」というお題です。クリスマスレクチャーを紹介する王立協会のおしらせを見ると…。
40億年にわたる進化で磨きぬかれた人間の体は、複雑な機械そのもの。燃料や液体を見つけ、体の収支バランスをとり、体内にエネルギーの行き渡らせ、それをあますところ働くよう使っています。クリスマスディナーを生延びるだなんて、なんて不思議なこと。
でも、これらの機能が完全なる制限を課せられたらどうなるでしょう。人間の体は、砂漠から北極の環境まで、極度の気温でもうまく対応します。海原を漂流する生存者よろしく、飢えや乾きにもずっと耐えてきました。敵から何百マイルも逃れてきた最屈強の兵隊であればわかるでしょうが、私たちは鋭い痛みにも耐えられるし、想像も出ぬような困難にも対処できます。最たるトラウマから立ちなおる体の可能性は感銘的でもあり、生存本能の力には驚かされつづけます。
でも、私たちはみな、生延びた者なのでしょうか。生延びた者は特別な存在なのでしょうか。そうだとすれば、それはもって生まれたものなのでしょうか、それともつくられたものなのでしょうか。(原文は英文)
この講義を、医者でもあり冒険家でもあるヒュー・モンゴメリーが講演します。
このクリスマスレクチャーは、ちかごろは日本でも翌年の夏に開かれています。昨年までの講義の様子は「サイエンスチャンネル」で、見ることができます。
王立協会のクリスマスレクチャーのお知らせはこちら(英文)。
http://www.rigb.org/heritage/lectures.jsp
最近のクリスマスレクチャーを見ることができる科学技術振興機構のサイエンスチャンネルはこちら(動画は日本語訳されています)。
http://sc-smn.jst.go.jp/
| - | 23:59 | comments(0) | -
