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陸の谷は、海の入り江に湾に


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海の風景に、眺める楽しみをあたえてくれるのが、入り江や湾に富んだ地形です。「リアス式海岸」ともよばれています。日本では、東北の三陸海岸の南半分、福井県から京都府にかけての若狭湾、千葉県の外房などにあります。

地形は絶えず変わるもの。リアス式海岸もはじめからあったわけではありません。

海に面したところに、わりと硬い、とても大きな岩石があるとします。そして、そこに急な川がいくつか流れているとします。

こうした川々は、陸のほうから海のほうへと流れていきます。流れがあるということは、川底はすこしずつ、流れによって削られていくことになります。こうして、川々の流れのはたらきにより、わりと硬いとても大きな岩石にも、いくつもの刻みができていきます。つまり、海に面したところあたりに、いくつもの谷ができるわけです。

いっぽうで、海のほうに目を向けると、長い年月をかけて海水面が高くなったり低くなったりします。氷河期になると地球全体では氷が増えるので、液体としての水は減ります。そのため海水面は低くなります。ぎゃくに暖かくなると、海水面は高まります。

海水面が高くなると、海に面したところの谷にも、海水が入ってきます。こうして、陸地の谷は、入り江や湾になります。さらに、海に面したところに谷がいくつもあれば、それぞれの谷が入り江や湾になります。

こうして、入り江や谷がいくつもつくられた結果として、リアス式海岸があるわけです。

くりかえしになりますが、地形は絶えず変わるものです。いま見られるリアス式海岸も、いつかはべつの姿になっていくはずです。

海岸には、風や月の引力のはたらきなどにより、つねに波が寄せてきます。この波が海岸をすこしずつ削っていきます。リアス式海岸でも、波の荒いところなどでは、海岸が削られていき、すこしずつ入りくんだ海岸線は直線になっていくことがあります。

また、ふたたび地球が氷河期に入れば、リアス式海岸から海水が引いていくため、海の入り江や湾は、ふたたび陸の谷になることでしょう。

参考資料
山崎晴雄・久保純子『日本列島100万年史』
https://www.amazon.co.jp/dp/406502000X
百科事典マイペディア「溺れ谷」
https://kotobank.jp/word/溺れ谷-41211
百科事典マイペディア「海食」
https://kotobank.jp/word/海食-42525
空から見た千葉県「リアス式海岸とそれを侵食する海食崖」
https://www.chiba-muse.or.jp/NATURAL/special/8788kuutyu/lsriasu.htm

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