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「ドックヤード……犬にとっては楽園かな」と記者
ある記者が、横浜のみなとみらい地区に本社を置く企業に取材をするために訪れました。企業の担当者は親切にも、「道がわかりにくいと思いますので」と、最寄りの駅の改札口で記者を待ってくれるといいます。そして、そこから企業まで案内することになりました。

この二人は途中で、水の入っていないお堀のような、あるいは中世のコロシアムのような、ごつごつした石が並ぶ空間の近くを通りました。積みかさなった石の高さは、ゆうに建てもの3階分はあります。そして、お堀の底にあたるところはたいらになっていて、大規模な催しものもできそうです。

記者「はじめてきたのですが、なんだかすごい施設ですね。まわりのビルとちがって、歴史もありそうな感じですが」
担当「ふふ、このドックヤードガーデンをはじめて見る人は、みんなドックヤードってこんなに大きなものかと、驚かれるんですよ」
記者「……たしかに……とても大きいですね……」


横浜・みなとみらい地区の「ドックヤードガーデン」

この巨大な建造物が目的地ではなかったため、記者と企業の担当者はこんな会話をしながら素どおりしていきました。

しかし、記者の心には、その後もちょっとしたひっかかりがありました。つぎのような疑問が頭のなかを軽くめぐります。

「いくらこのあたりの人たちが高級な暮らしをしているからとしって、あそこまで巨大で重装な施設をつくって、飼い犬たちを遊ばせるというのだろうか……」

「むしろ闘牛のほうが似あうような……。さすが横浜の人たちはすることがちがうなぁ」

「まぁ、犬たちにとってみたら、思いっきり遊べるだろうから、楽園みたいなものか……」

この時点で記者はまだ、この巨大な施設が、「犬たちを遊ばせるためのもの」ではなく、「商船を建造するためのもの」であることに気づいていませんでした。

気づいたのは、取材がひととおり終わり、担当者に「きょうはありがとうございました。お時間あればさっきのドックヤードでも寄ってってください。あそこで世界で活躍した西京丸なんかも誕生したんですよ」と言われて、さようならしたあと、「サイキョウマル……って有名な犬かな」と疑問を抱き、手元のスマートフォンで「さいきょうまる」とインターネット検索をかけ、「もしかして:西京丸」と画面に出たのでそこをたどり、検索結界に船の画像が現れてからでした。
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