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「台風20個未満」は1951年以降で3回のみ


画像作者:NASA Goddard Space Flight Center

2020年7月は、台風がひとつも生じない月となりました。気象庁は、太平洋高気圧が南西のほうに張りだしやすかったことなどにより、台風を生みだす対流活動、つまり温度の異なる空気のめぐりあいがあまり起きなかったと見ているようです。

ただし、5月にひとつ、6月にひとつ、そして8月に入ってからふたつの台風が生じています。

よく、年ごとの台風の数をめぐっては「帳尻が合うようになっている」といわれます。その年のはじめのうちは台風の生じる数がすくなくても、終わりのころには平年なみの数に近づいているというわけです。

気象庁の統計がある1951年から2019年までの69年間に、あわせて1811個の台風が生じています。1年間では平均26.25個の台風が生じていることになります。

このうち20個に満たなかった年は、1969年の19個、1998年の16個、2010年の14個の3回しかありません。

16個だった1998年は、台風1号がもっとも遅く生じた年でもありました。7月9日に台風1号が生じています。この年だけにかぎると「台風の生じはじめが遅いと、その年の台風はすくなくなる」といったことがいえそうです。

しかし、これを法則や傾向と決めつけることはできなさそうです。台風1号が二番目に遅く生じた2016年には、7月3日に1号が生じてからこの月だけで4個の台風が生じ、結局1年間では平年なみの26個になりました。

防災や用心の点からすると、「今年の台風はすくなそうだ」と考えるよりも、「今年の台風はこれからつぎつぎ生じそうだ」と考えるほうがよさそうです。

参考資料
時事ドットコム 2020年7月27日付「7月の台風発生、ゼロか 統計史上初の可能性 気象庁」
https://www.jiji.com/jc/article?k=2020072700538&g=soc
気象庁「台風の発生数」
http://www.data.jma.go.jp/fcd/yoho/typhoon/statistics/generation/generation.html
日本経済新聞 2016年7月3日付「台風1号が発生、過去2番目の遅さ」
https://www.nikkei.com/article/DGXLAS0040001_T00C16A7000000/

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