科学技術のアネクドート

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「科学ジャーナリスト賞2019」大賞2件、金沢工業大学とNHK森哲也さん・遠山哲也さん受賞


日本科学技術ジャーナリスト会議はきょう(2019年)4月25日(木)、「科学ジャーナリスト賞2019」の受賞者と受賞作品を発表しました。今回は「大賞」が2件となり、金沢工業大学、それに日本放送協会(NHK)津放送局の森哲也さんと遠山哲也が選ばれました。

科学ジャーナリスト賞は、科学技術に関する報道や出版、映像などで優れた成果をあげた人を表彰するもの。2006年に始まり、今年2019年で14回目となります。

金沢工業大学には、東京・上野の森美術館で2018年9月に開催された「『世界を変えた書物展』など金沢工業大学による自然科学書の稀覯本収集・展示活動」に対して大賞が贈られることになりました。贈呈理由は「展示企画の顕彰は、開催期間が限られているため難しい。今回は、開催期間中に選考委員に見てもらうことができ、ほぼ全員から高い評価を得たので、展示企画作品として初めての大賞受賞が実現した。多くの来場者が『新しい世界を開いた初版本』に直に触れ、科学の発展に果たした役割を学べた」というもの。

また、森さんと遠山さんには、2018年11月11日に放送されたNHKスペシャル「見えないものが見える川 奇跡の清流・銚子川」の制作に対して大賞が贈られることになりました。贈呈理由は「映像が美しく、見る人を引き込む力がある。『奇跡の清流』として銚子川を取りあげた着眼点もよかった。サイエンスとしては、いま一歩のところもあったが、映像作品としての秀逸さが救いとなった」というもの。

また、「賞」が3人へ贈られることになりました。

毎日新聞水戸支局兼科学環境部記者の鳥井真平さんへ、2018年4月から2019年1月までの「『ハゲタカジャーナル』をめぐる報道」に対して。受賞理由は「掲載論文の品質管理をせず高額な掲載料を徴収する『ハゲタカジャーナル』の問題点を鋭く衝いている。この報道を契機に文部科学省や大学でハゲタカジャーナルに注意を促す動きが生まれた。科学・技術ジャーナリズムの原点に迫るものだといえよう」。なお、鳥井さんは報道時は大阪本社の科学環境部記者でした。

駿台予備学校講師へ、『近代日本一五〇年 科学技術総力戦体制の破綻』(岩波書店)の著作に対して。贈呈理由は「『明治維新から150年』を成長と繁栄の時代だとナショナリズムを強調するような視点とは異なり、福島第一原発事故に至る科学技術体制の破綻の歴史と捉えた。科学ジャーナリズムに批判精神が足りなかったことを厳しく糾弾した書でもある」。

国立科学博物館副館長 兼 人類研究部長の篠田謙一さんへ、『江戸の骨は語る――甦った宣教師シドッチのDNA』(岩波書店)の著作に対して。受賞理由は「江戸屋敷で発掘された3体の遺骨から宣教師シドッチのDNAを蘇らせた過程をドラマティックに描いた好書で、研究者の熱い思いも盛り込まれていて興味深い。科学者の書いた啓蒙書としても、高く評価されよう」。

応募作品は、新聞4、映像7、書籍42、ウェブ2、展示3の計58点。これらから、大賞と賞が決まりました。

日本科学技術ジャーナリスト会議による知らせ「科学ジャーナリスト賞の2019年度の贈呈作品決まる」はこちらです。
https://jastj.jp/info/190425/
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