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「餃子がイイー!」から学べること多々



人びとがなにかを意思決定するときには、提案する「ころあい」や「時宜」が重要になるものです。「どうしようか」「ああでもない」「こうでもない」と人びとがあれこれ思案しているなか、すかさず鋭い提案を発して空気をつくり、一気に満場一致までもっていく、といった方法に長けている人がいます。

「すかさず鋭い提案」の模範とすべき対話例のひとつが「ぎょうざの満州」のラジオ広告でしょう。同社は埼玉県内に本店を置くため外食チェーン。NACK5をはじめとする関東地方のラジオで放送広告をひんぱんに聴くことができます。

この放送広告に登場するのは、家族とおぼしき父母、そしてひとりの子。子は、声からすると小学校低学年ぐらいでしょうか。

放送広告は、この家族がご飯になにを食べるかで思案している場面から始まります。

  母「きょうは久しぶりに外食にしない?」

  父「いいねー」
  子「餃子がイイー!」
  父「餃子か」
  母「餃子といえば……」
  子「ぎょうざの満州!」
  父「よーし決定!」
  子「やったー!」

提案のしかたとしておおいに学ぶべきは、上の対話における3行目。子の「餃子がイイー!」です。

おそらくこの子は、つぎのご飯をめぐる家族会議が始まったら、餃子を提案することを心に決めていたのでしょう。父の「いいねー」にかぶるかどうかの間髪を入れぬころあいで「餃子がイイー!」と提案するのです。しかも、この提案には「ほかに選択肢はなにもない」というぐらいの思いきりのよさ、あるいは信念があります。

父母にとっては、さまざまな食の選択肢があって逡巡しかねないなか、わが子の提案はまさに心に響くものだったのでしょう。すぐに「よーし決定!」と意思決定します。子は、鋭い提案をしつつも、「やったー!」と素直によろこぶ心も忘れてはいません。

この子の「餃子がイイー!」から学ぶべきことは、つぎのことです。「ほかの人がなにかを選ぶのに迷っていると感じられた瞬間、自分がよいと信じて疑わないことを、勢いよく提案することが、その場での意思決定を促すうえで非常に有効となる」。

この子は、人生経験がまだ浅いにもかかわらず、いつかどこかで「場のもっていきかた」のようなものをすでに体得していたのでしょう。もちろん「餃子が好き」という心がなければ、この鋭い提案も起こりえなかったでしょうが。

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