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身の丈に合ってこそ、組織

写真作者:anyjazz65

人はほかの人と、なにかの目的を果たすため「組織」をつくります。会社、自治会、サークル、任意団体などはみな組織です。

たいてい、組織は少人数で立ちあがるもの。初期のうちは、人数が変わらないことはあっても、減ることはあまりありません。2人で始めた組織の人数は3人、4人と増えていくもの。1人だけになったら、ほぼ組織の体をなさなくなります。

人数が増えていくうちに、部や課や委員会などといった、役割ごとの小区分がつくられていきます。少人数のときは1人がその役割を担う程度なので、小区分をつくる必要はありません。しかし、おなじ役割が2人、3人、4人と増えることで、人は、その担当者をたばねた部や課や委員会をつくろうとします。

その段階になると、「部や課や委員会の体を保つこと」が組織の課題となります。人は、いったんつくったそれらの小区分をなくすことを、どういうわけかためらいます。

しかし、組織の人事は流動的なものでもあります。なかには組織を去る人もいます。4人いたうち、1人が組織をさり、2人が組織をさり、となると小区分の人数が減っていきます。

組織のなかからほかの人を補充できればよいでしょう。企業などでは、経営者や人事担当者がそうした権限を使い、なかば強制的に人の補充をします。しかし、自治を基本とする組織では、強制的な人の補充はなかなかむずかしいもの。どこまでその自治的組織に貢献するかは、その人の自由意志によるものとなるからです。

そうなると「部や課や委員会の体を保つこと」がむずかしくなります。「後任者が見つからないよぅ。困ったよぅ」と頭を抱える人も出てきます。

しかし、「部や課や委員会の体を保つことができなくなれば、部や課や委員会をを保たずに畳んでしまえばよい」という考え方もできます。むしろ、そのほうが自然な考え方ではないでしょうか。その役割を担いたいという人がいないのであれば、無理をする必要はありません。もともと組織とは、なにかの目的を果たすことに賛同する人たちが集まるものです。目的を果たすために役割を担うという人がいなければ、小区分はもとより組織そのものを保つ必然性は危ういものになります。

人のもつ能力、器量、経済力などのことを「身の丈」といいます。つねに組織とは、その組織の身の丈と合っていてしかるべきもの。規模が大きくなったり、やる気ある人が多くいたりすれば、それに見あう活動をすればよいし、規模が小さくなったり、やる気がある人がすくなかったりすれば、それに見あう活動をすればよいのです。
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