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「1番目の人の評点が不利」は社会の課題

写真作者:Battle Creek CVB

運動の分野でも、それ以外の分野でも、演技力をあらそう競技がさまざまあります。採点者が「何点」と点数で評して、もっとも評点の高い人が優勝となる、といった形式のものです。

評点競技によっては課題となっているのは、「出番の順の早い人の評点は不利になる」といったものです。たとえば、1人の演技に対して審査員が最高で100点をつけられるようなとき、1番目の演者に対していきなり100点をつけてしまうと、2番目以降の人の演技がより優れていたと感じたとしても、100点以上をつけられないことになります。そのため、審査員は順番の早い人に対して、「まずは、80点ぐらいかな」といった具合に評点を抑え気味に出してしまうおそれがある、というわけです。

演技力をあらそう競技では公平な審査が前提となります。そのため、順番が早いほうが不利な評点になるとしたら、これは放っておきがたい課題となります。なにかよい方法はないでしょうか。

ひとつの考えかたとしては、「最高の評点を絶対値にしない」というものがあります。たとえば、1番目の人がとる演技をかならず「100点」として、この「100点」を基準に、2番目以降の人の評点を定めるわけです。たとえば2番目の人が1番目の人より優れていると審査員がみなせば、2番目の人には「110点」があたえられることがあります。また3番目の人が1番目の人より劣っていると審査員がみなせば、3番目の人には「90点」があたえられることもあります。

こうすると、1番目の人は「つまらない」かもしれません。そこで、選手とはべつに、標準点を決めるための演技者が演技をして、それに対して審査員が基準となる点数を出しておく、といった方法もありえます。

また、べつの考えかたとしては、「すべての人の演技が終わったあとに、すべての人の演技について評点する」といった方法も考えられます。審査員は、それぞれの演技をふりかえって、「1番目の人はだれよりも優れていた。もっとも高い評点をあたえよう」といったように評点していく方法です。

審査員も人間ですから、たてまえはさておいても、主観が入らないことはありえません。公平な審査のしかたを定めるのは、なかなかむずかしい課題かもしれません。

あるいは今後、どんどん感知器やデータ解析の技術が発達していくといいます。そうなると「審査員が演技を見て感じたときの印象が、審査員の評点を経ずして評点される」といった方法もできてくるでしょうか。
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