科学技術のアネクドート

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それである必要はなくなっても灯りつづけ


ガスを燃やして発する光を使った明かりが「ガス灯」です。日本では江戸時代後期、すでにガス灯は使われていたようです。島立甫という医師が安政年間(1854-1860)、石炭からコールタールをつくるとき生じるガスを使ってガス灯をつくったとされます。

西洋式のガス灯が使われだしたのは明治時代に入ってから。1871(明治4)年、大阪市の造幣局のまわりで、工場の機械の燃料を動かすために使っていたガスを、工場やまわりの街を灯すため明かりにも使ったといいます。

写真にあるガス灯は「ガスマントル」とよばれる材料を使ったもの。麻などの織物を網状にして、ガス灯の点火口にかぶせ、熱して発光させます。1886(明治19)年、オーストリアの化学者カール・ヴェルスバッハ(1858-1929)が発明しました。日本には、1894(明治27)年にガスマントル式のガス灯が現れたといいます。

ガス灯は、夜などの暗いとき、その場を明るくするために使うもの。この目的をかなえる、より効率のよい道具が現れれば、その新しい道具が使われるようになります。実際、石油ランプや電球が使われるようになると、ガス灯は使われなくなっていきました。

しかし、今日日「明治時代に使われていた」という事実には歴史的価値が生まれるもの。その場を明るくすることともに、景色をよくするといった目的も加わり、いまも北海道、東京都、兵庫県、千葉県など全国各地でガス灯が使われています。

参考資料
福岡市立博物館「身近な道具の近代史2」
http://museum.city.fukuoka.jp/archives/leaflet/276/index.html
ウィキペディア「カール・ヴェルスバッハ」
https://ja.wikipedia.org/wiki/カール・ヴェルスバッハ
大多喜町「天然ガス記念館」ガス燈説明板
http://img-cdn.jg.jugem.jp/b82/15839/20181126_2880321.jpg
ウィキペディア「ガス灯」
https://ja.wikipedia.org/wiki/ガス灯
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