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地球表面の卓状地が裂けて巨大な溝に
地球には、巨大な規模の“溝”があります。ところによっては、幅数十キロメートル、長さ700〜800キロメートルに達するものも。

こうした巨大な溝は、「オラーコジン」である場合があるといいます。オラーコジンとは、卓状地とよばれるテーブル状の地形にある岩盤が切りさかれてできた帯状の凹地のこと。1964年、旧ソ連の地理学者だったニコラス・シャツキ(1895-1960)が、オラーコジンができることを提唱したとされています。

たいてい、オラーコジンができるとは、卓状地のまんなかあたりが膨らみ、そこから裂け目ができていくといいます。では、どうして卓状地のまんなかあたりが膨らむのかというと、地球内部のマントルにある、深いところから表面へとのぼっていくマントルの流れであるプルームが影響ことが大きいとされます。

丸いおもちのまんなかあたりが、ぷくっと膨らみ、そこから裂け目ができていくのとおなじように、卓状地に裂け目ができいくわけです。

このとき形のつくられかたとして特徴的なのは、裂け目は卓上地のまんなかを中心に、二つや四つでなく、三つに避けられていくことが多いということ。

そして、はじめのうちは、三つの裂け目がなす角度はだいたい120度のような等角度になっているものの、だんだん三つのうちの二つが直線的になっていき、そして「T」の字のようなかたちになっていくといいます。

一般的には、この三つの裂け目のうち、直線上にならずに残された溝を「オラーコジン」と指すことが多いようです。

オラーコジンがあったと考えられている場所ひとつが、ウクライナの東端に位置するドニエプル・ドネツク盆地。北西から南東方向に広がる盆地で、まず線状の溝がオラーコジンとしてつくられ、そこに堆積物がたまっていき、巨大な盆地になったと説明されます。


ウクライナのドニエプル・ドネツク盆地

巨大な規模の溝も、手のひら大のおもちも、裂けるものは裂けるわけです。

参考資料
藤岡換太郎『フォッサマグナ』
https://www.amazon.co.jp/dp/4065128714
ブリタニカ国際大百科事典「オラーコジン」
https://kotobank.jp/word/オラーコジン-155126
Geo Wiki「オラーコジン」
https://www.web-gis.jp/GeoWiki/index.php/オラーコジン
Wikiwand「オラーコゲン」
http://www.wikiwand.com/ja/オーラコゲン
ブリタニカ国際大百科事典「卓状地」
https://kotobank.jp/word/卓状地-92926
岩石学辞典「マントル・プルーム」
https://kotobank.jp/word/マントル・プルーム-776357
中島敬史「石油の無機起源説に関する最近の進展」
https://www.jstage.jst.go.jp/article/japt/80/4/80_275/_pdf
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