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木々の色味は先入観と異なりやすい(1)森林編

人は、ふだん見ているものに対して、「これはこういう色」といった先入観をもちがちです。しかし、実際のところは、人のもっている感覚と色がだいぶ異なっていたり、ただたんにその色だけでなりたっていなかったりもします。

自然のものについてはどうでしょうか。自然の風景を撮った写真の解像度をとても粗くしたり、あるいは「フォトショップ」という写真加工ソフトウェアの「ピクセレート」という画像加工項目のうち「モザイク」という効果を使うと、実際の色味を見て確かめることができます。つまり、その自然のものの色味の傾向を抽出して見るわけです。



たとえば、森林。上の写真のような濃い緑色の印象をもつ人は多いことでしょう。

これを、「モザイク」を使って加工するとつぎのような色模様になります。

上の森林の写真を「モザイク」で加工した画像

しかし、この写真に写っている森林はスギ、つまり針葉樹です。日本の森林には、スギやカラマツなどの葉が針のようなかたちをした針葉樹のほか、幅の広い葉をつける広葉樹からなるものもあります。

広葉樹の写真はたとえばつぎのようなもの。はじめの針葉樹の森林にくらべると、だいぶ緑の色が薄いように映ります。

広葉樹林

この写真も「モザイク」にかけてみると、つぎのような色味になります。

上の広葉樹林の写真を「モザイク」で加工した画像

これらの色味を抜きとると、暗めの画素では、「シアン71%、マゼンタ56%、イエロー100%、ブラック20%」といった色の構成となっています。

シアン71%、マゼンタ56%、イエロー100%、ブラック20%

いっぽう、明るめの画素では、「シアン61%、マゼンタ53%、イエロー79%、ブラック7%」といった色の構成も。

シアン61%、マゼンタ53%、イエロー79%、ブラック7%

人が見ている森林の色を分析すると、陽の光に照らされている場合、針葉樹林にしても広葉樹林にしても、脳のなかで想起される色よりだいぶ明るめといえるのではないでしょうか。また、とくに広葉樹林では、陽の反射のしかただけでなく、そこにある木の種類もさまざまとなるため、色の多様性も高まります。

日本人が好む木々の表情について、もうすこし色の分析をしてみます。つづく。

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