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「保存」という外科の治療法も

写真作者:Michael Dorausch

けがや病気の治療にはさまざまな方法があります。骨や関節や筋肉などの運動器官の異常をなおすための外科を「整形外科」といいますが、整形外科には「保存的療法」あるいは「保存療法」とよばれる治療法があります。

「保存」とは、ここでは、ごく大まかにいうと「そのまま状態を保つ」ということ。外科というと、患者の体に傷を入れて、出血をともないながら治療するといった治療法がよく想起されます。これは「観血的療法」あるいは「外科的療法」とよばれるもの。

これに対して保存療法は、出血をともなわずに治療する方法、より広い意味では患部をいじらないように治療する方法といえます。

たとえば、脊柱つまり背骨の最上部、首の部分にある頚椎の病気では、保存療法がよくとられるようです。痛みに対処しようと、患部に刺激をあたえる
とかえって痛みのもとの炎症がひどくなるおそれもあるようです。

そこで、治療では、「安静にする」という保存的療法のひとつが選ばれることがあります。頚椎を安静にできる状態は、あごを軽く引いて、前上方を向いた姿勢をとること。ただし、これでも痛みがひどいときは、首まわりを固定する頸椎装具をつけることもあります。

外科というと、患者の体にメスを入れるなど、体を保っている状態を乱すような犠牲をともなうものが思われがちですが、こと整形外科の治療においては、「保存する」ということも大切な選択肢になるわけです。

参考資料
日本脊髄脊髄病学会「脊椎脊髄疾患」
http://www.jssr.gr.jp/sick/treat.html
デジタル大辞泉「保存療法」
https://kotobank.jp/word/保存療法-669554
ウィキペディア「保存的療法」
https://ja.wikipedia.org/wiki/保存的療法
ウィキペディア「観血的療法」
https://ja.wikipedia.org/wiki/観血的療法
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