科学技術のアネクドート

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1975年開発の検査法で認知症を診断
ほかの病気についてもいえることではありますが、認知機能が落ちているかどうかの診断は、結果次第で治療を始めるかどうかが決まることであり、また、本人の精神的な負担もあることから、重視されるべきものといえます。

そこで、認知症を診療する医療機関では、信頼性のある検査法にのっとって、認知症のおそれがある人を検査していきます。

多くの医療機関で採用している認知症の診断法のひとつが、「ミニメンタルステート検査」(MMSE:Mini Mental State Examination)とよばれるもの。1975年、米国のマーシャル・フォルスタインとスーザン・フォルスタインの夫妻らが開発しました。

実際の検査では医師などの実施者がつぎのような質問を対象者にします。
_____

1 日時(5点)
・今年は何年ですか。
・いまの季節は何ですか。
・今日は何曜日ですか。
・今日は何月何日ですか。

2 現在地(5点)
・ここは、何県ですか。
・ここは何市ですか。
・ここは何病院ですか。
・ここは何階ですか。
・ここは何地方ですか。

3 記憶(3点)
・相互に無関係な物品名を3個聞かせ、それをそのまま復唱させる。1個答えられるごとに1点。すべて言えなければ6回まで繰り返す。

4 7シリーズ(5点)
・100から順に7を引いていく。5回できれば5点。間違えた時点で打ち切り。
・あるいは「フジノヤマ」を逆唱させる。

5 想起(3点)
・3で示した物品名を再度復唱させる。

6 呼称(2点)
・時計と鉛筆を順に見せて、名称を答えさせる。

7 読字(1点)
・次の文章を繰り返す。「みんなで、力を合わせて綱を引きます」

8 言語理解(3点)
・次の3つの命令を口頭で伝え、すべて聞き終わってから実行する
「右手にこの紙を持ってください」
「それを半分に折りたたんでください」
「机の上に置いてください」

9 文章理解(1点)
・次の文章を読んで実行する。「目を閉じなさい」

10 文章構成(1点)
・何か文章を書いてください。

11 図形把握(1点)
・次の図形を書き写してください。

_____

これらの質問に対して、正解すれば上のかっこ内にある得点が加えられます。そして、30点満点中、24点以上であれば「正常」、20点未満だと「中等度の知能低下」、10点未満だと「高度な認知低下」と判断されます。

医師などの実施者は、質問内容を改変しない、相手に不安をあたえる「テスト」や「検査」などのことばを使わない、ヒントをあたえない、など、客観的に評価するための態度が求められます。

参考資料
ウィキペディア「ミニメンタルステート検査」
https://ja.wikipedia.org/wiki/ミニメンタルステート検査
介護百科ドットコム「これだけは押える! MMSE:認知症テストの基礎知識」
http://kaigo.moo.jp/page056.html
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