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はね太鼓、叩き終わるとエレベータで降下


東京・横網の両国国技館では、大相撲五月場所がおこなわれています。

たいてい、その日の最後の取りくみ「結びの一番」は18時前にあり、それが終わると館内から客が出てきて家路につきます。

そのころ界隈に聞こえてくるのは太鼓の音。これは「はね太鼓」とよばれます。「はね」は、「その日の興行が終わる」という意味の「跳ねる」からきているのでしょう。NHKの実況中継などでも放送終了時に「トトト、トト、トトン」という太鼓の音で締めくくられますが、これも「はね太鼓」を意識したものと考えられます。

実況中継での「はね太鼓」はまずもって“生演奏”ではないでしょうが、大相撲の会場から聞こえてくる音は実際に人が叩いているもの。両国国技館でおこなわれる一月場所、五月場所、九月場所のほか、大阪での三月場所、名古屋での七月場所、福岡での十一月場所でも、実際に人が太鼓を叩きます。

太鼓を叩くのは、呼出。力士の名を呼びあげる役目の人だから「呼出」とよばれるわけですが、やぐらにのぼって太鼓を叩くのも呼出の役目です。

両国国技館の敷地内にある、太鼓を叩くためのやぐらはエレベーターで上ることのできるもの。高田川部屋に所属する呼出の和也さんのブログによると、このエレベーターつきやぐらは、1995年にできたものだそう。

「はね太鼓」はたいてい15分から20分ほど、音の強い弱いや律動の速い遅いをつけながら叩かれます。だんだん音が小さくなっていき、聴いている人が「終わりかな」と感じたあとも、ふたたび威勢が戻るなどして続きます。



太鼓の音が止み、「これで終わり」となると、たしかにエレベーターが降りてきます。地上には係の人が待っており、扉が開くと太鼓を叩いていた呼出が出てきます。館内にいる呼出の姿とはちがって、ジャケットを着ている姿……。



相撲を観ていた客のなかには、太鼓を叩く呼出をひいきにする人もいるのでしょうか。“出待ち”をして、呼出がエレベータから出てくると、ちらほらと拍手も。

暮れなずむ界隈に、甲高い太鼓の余韻が残ります。

参考資料
高田川部屋ブログ「和也ブログ」
http://www.takadagawa.com/blog/?p=1945
大相撲.com「呼出し」
http://ozumou.com/archives/68
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