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青で「出発」赤茶で「到着」、長距離ながら疲れづらく


成田空港内の格安航空会社による航空機の出発と到着の出入口がある「第3ターミナル」が開業したのは2015年4月。3年が経ちます。

京成電鉄やJRの成田空港駅から第3ターミナルまでは数100メートルあります。駅により近い第2ターミナルと第3ターミナルのあいだに連絡バスも通っているようですが、かなりの人は徒歩で第3ターミナルへ向かいます。

よく使っている人にとってはあたりまえの光景になっているかもしれませんが、第2ターミナルから第3ターミナルまでの通路の地面は、陸上競技場の競走路とおなじ仕様です。もちろん陸上競技場とちがってS字の曲線などもありますが、最近の陸上競技場の競走路とおなじ青色の舗装と、かつての陸上競技場とおなじ茶色の舗装がされています。



この競走路的通路の設計に携わったのはパーティー・クリエティブ。第3ターミナル全体の建築事業を、成田国際空港、日建設計、無印良品とともにおこない、第3ターミナルは2015年度のグッドデザイン賞を受賞しています。

競走路的通路を紹介する記事によると、舗装の色にも意味があるのだそう。青色の舗装は出発口に向けたものですが、空の色に近い色で出発が象徴されているといいます。逆に到着口からの赤茶色の舗装は地球色を意識したものといいます。もし、出発口への色が赤茶色で、到着口からの色が青色だったら、利用者は「なにかがへんだな」と違和感を覚えていたかもしれません。

グッドデザイン賞の資料によると、競走路には「足の負担を軽減する機能」も備えさせたといいます。実際、歩いてみるとアスファルトやコンクリートの地面とちがって弾力性があります。本物の競走路とおなじ素材か、それに近い素材が使われているのでしょう。疲れづらい。



通路の途中には、天井にも「Terminal3 110m」などといった情報が視覚で認識できるようになっています。



いよいよ第3ターミナルに入ると、レーンが4つに増え、直線路と曲線路が融合するような意匠に。海外旅行者などにも斬新に感じられることでしょう。

ただし、この青い競走路的通路の先にある保安検査場には、時間帯によって長蛇の列が。第3ターミナルへの到着が、航空機の出発時刻直前になると、保安検査場から搭乗口までのかなり長い距離を選手よろしく駆けぬけていかなければならないため余裕をもった行動が大切になります。

参考資料
マイナビニュース 2015年4月8日付「成田空港第3ターミナルに陸上トラックが現れた理由は? クリエイティブラボPARTY・伊藤直樹が仕掛けた『空港のデザイン』」
https://news.mynavi.jp/article/20150408-lcc/
グッドデザイン賞2015「空港[成田国際空港 第3旅客ターミナルビル]」
http://www.g-mark.org/award/describe/42995
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