科学技術のアネクドート

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路面に投影して注目される


ものの影をなにかの表面に映すと、光の部分と影の部分の明るさの対比によって模様が生じます。夕日が沈みかけているときに砂浜に立てば、自分の姿が影となって見えるでしょう。

この光と影の物理的なしくみによる模様を意図的に映しだす技術もあります。しかも、歩道などの路面に。その装置は「路面投影機」とか「路面プロジェクタ」とかよばれています。

路面投影機の製造業が用途として紹介しているのは、一般的に道路上の「安全性」高めるためというもの。たとえば、鹿島道路という企業は、路面投影で「この先電線共同溝工事中 注意!」という文字と工事作業者のピクトグラムを光の部分で表現した路上投影を写真で示し、「夜間における歩行者の注意喚起への認識度を向上させる事ができます」と説明しています。

同社製の路面投影機の照明には、最近では発光ダイオードが使われているのだそう。影と光のもととなるスライドは「現場に即したデザインが可能」とのこと。また「カラー化も可能」とのこと。

投影機という装置そのものは1927年にドイツのリーゼカングという企業に発明されたもの。歴史は古いものがあります。

その投影先を路面にしたという点に、ひとつの発想があるといえましょう。人はどこを向いて歩いているかといったら、「真正面を見ながら」という人はさほど多くなさそうです。むしろ「前方ななめ下を見ながら」という人のほうが多いでしょう。地面のうえを歩いていれば、その地面の先になにがあるかを注目しようとするものです。

それにつけても、公道の路面上に店などの看板を掲げるのとおなじような目的で路面投影をしてもよいものなのでしょうか……。すくなくとも、路面をペンキで塗るような行為にくらべれば許されているようです。人は、塗料や顔料による模様よりも、光と影による模様のほうが慣れているということでしょうか……。この手の路面投影は一般的に、許可を得ているものものか、黙認されているだけのものなのか……。

参考資料
鹿島道路「路面プロジェクタ KRスポット」
http://www.kajimaroad.co.jp/technology/detail.php?pcat=2&cat=30&seq=104
日刊建設工業新聞 2017年8月2日「鹿島道路/路面への画像照射による安全喚起装置改良/省エネ・長寿命化し設置容易に」
http://www.decn.co.jp/?p=93183
ウィキペディア「オーバーヘッドプロジェクタ」
https://ja.wikipedia.org/wiki/オーバーヘッドプロジェクタ
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