科学技術のアネクドート

<< 運輸部門エネルギー消費のうち航空の割合は約4パーセント | main | 研究者の拘留・懲役刑は、社会にとっての損失 >>
「金谷ホテル クラフトラウンジ」の100年カレー――カレーまみれのアネクドート(104)


カレーが日本にどう入ってきたのか。明治時代に英国から伝わったとされるが、だれがどのように携わったのか。こうした謎が謎のままである以上、カレーの源流を探訪したい人にとっては、昔から供されているカレー、もしくは復刻されたカレーというものが気になるものでしょう。

「百年ライスカレー」と銘うつ、復刻カレーがあります。栃木県日光市に構える「日光金谷ホテル」のレストラン「クラフトラウンジ」が供しているライスカレーです。

日光金谷ホテルは、1873(明治6)年、日光東照宮の楽師だった金谷善一郎が自宅の一部を外国人の宿泊施設とし、「金谷カッテージ・イン」として開業したことに端を発します。1893(明治26)年には、大谷川にかかる神橋の近くに「金谷ホテル」を開業しました。いまの日光金谷ホテルがある場所です。

金谷ホテルの説明では、「百年ライスカレー」は、2003年にホテルの蔵から大正時代のカレーのレシピが発見されたことを受けて再現したもの。

また、べつの取材記事では、善一郎のひ孫にあたる井上槙子氏が蔵から料理のつくりかた集の写真があります。そこには「chiken Curry 金谷特製カレー」の文字が。この写真だけでも、鶏肉が具材とされていたこと、また「特製」とあることからライスカレーは広く食べられてはいたことなどがうかがえます。

「百年ライスカレー」は、銀色のソースポットにソースが入り、平たい皿にアーモンドスライスを載せたライスが上品な量で盛られ、福神漬とらっきょうが小皿に入って出てきます。ライスの量にくらべて、鶏肉の分量は多め。また、カレーソースの辛さは抑えめです。

井上氏は「幼い頃の記憶と照らし合わせながら何度も試食して、復刻することができた」と、取材記事で述べています。

大正時代となれば、カレーが日本に入ってきて、すくなくとも40年が経過したころ。そのころのライスカレーの味に思いを馳せ、いまのカレーライスとのちがいを探しながら食べることが、「百年ライスカレー」のふさわしい食べかたといえるかもしれません。

「百年ライスカレー」を食べられる日光金谷ホテルのクラフトラウンジの紹介ページはこちら。
http://www.kanayahotel.co.jp/nkh/restaurant/maple/

参考資料
金谷ホテル「歴史」
https://www.kanayahotel.co.jp/appeal/history/
NIKKEI STYLE 2017年2月24日付「百年洋食を味わい、時間旅行に浸る 日光金谷ホテル」
https://style.nikkei.com/article/DGXMZO12614840X00C17A2000000?channel=DF140920160963
| - | 19:39 | comments(0) | trackbacks(0)
コメント
コメントする









この記事のトラックバックURL
トラックバック機能は終了しました。
トラックバック
CALENDAR
S M T W T F S
  12345
6789101112
13141516171819
20212223242526
27282930   
<< September 2020 >>
SPONSORED LINKS
RECOMMEND
フェルマーの最終定理―ピュタゴラスに始まり、ワイルズが証明するまで
フェルマーの最終定理―ピュタゴラスに始まり、ワイルズが証明するまで (JUGEMレビュー »)
サイモン シン, Simon Singh, 青木 薫
数学の大難問「フェルマーの最終定理」が世に出されてから解決にいたるまでの350年。数々の数学者の激闘を追ったノンフィクション。
SELECTED ENTRIES
ARCHIVES
RECENT COMMENT
RECENT TRACKBACK
amazon.co.jp
Billboard by Google
モバイル
qrcode
PROFILE