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「ドローン元年」から2年、実用化や実証が進む

写真作者:MIKI Yoshihito

無線で遠隔操作できる無人飛行物体を「ドローン」といいます。また、より業界用語的に「UAV」(Unmanned Aerial Vehicle)ともよばれています。

ドローンが発明されたのは、やはり軍用目的においてとされています。第一次世界大戦のときから構想はあり、第二次世界大戦のときにはパイロットなどが途中の過程で同乗するという不完全なものながら使われ、戦後に訓練用の標的機や、写真偵察などに使われるようになったといいます。

いっぽう、本格的な普及の始まりを意味する「ドローン元年」は2015年といわれています。

2017年は「元年」から2年ということになります。ドローンの実用化の現状はどのようなものでしょうか。

日本でも、すでに特定の商用目的のためにドローンが使われている分野があります。もっとも身近に実用化を感じられるのは映像の世界でしょう。地上近くと、ヘリコプターなどが飛ぶ上空のあいだぐらいの高さから撮った映像が、テレビなどで見られるようになりました。

しかし、ドローンの実用化はそれだけではありません。

たとえば、地図制作や測量といった分野ではドローンが使われています。ドローンにカメラを載せて、空中からの写真を撮影し、役立てるのです。

ラジオコントロール・カーのように無線で操縦する方法のほか、あらかじめ飛行経路をプログラムしておき、全地球無線測位システム(GPS:Global Positioning System)も合わせて使って自律的に飛行させる方法もあります。

また、農業でもドローンの実用化が始まっています。栃木県では、この2017年5月から、大麦の生産者が農薬散布用のドローンを使いはじめたとのこと。

いっぽう、救急医療分野ではドローンが試験的に使われている事例もあります。救命措置の必要な患者に、いち早く薬や自動体外式除細動器(AED:Automated External Defibrillator)を届ける実証実験が、2017年2月に福岡県内でおこなわれています。

法整備については、2015年12月に「改正航空法」が施行され、ドローンが重量200グラム以上の人が乗ることのできないものなどと定義され、地表や水面から150メートル以上の空域では飛行の許可が必要なことなどが定められました。

さらに、2016年4月には、「国会議事堂、内閣総理大臣官邸その他の国の重要な施設等、外国公館等及び原子力事業所の周辺地域の上空における小型無人機等の飛行の禁止に関する法律」が施行され、国会議事堂などの国の重要な施設や、外国公館、原子力事業所などやそのまわりでは、200グラム以下のドローンも飛行禁止とされています。

これからもドローンの普及自体は進むでしょうが、どのくらいの速度で普及が進むのか。いまは、それを日々実感できる最中にあります。

参考資料
「地球のモノの位置を測る『測量』の技術」『RIkejo』第42号
ウィキペディア「無人航空機」
https://ja.wikipedia.org/wiki/無人航空機#.E6.AD.B4.E5.8F.B2
日本経済新聞 2017年5月2日付「ジャパンアグリサービス、農薬散布ドローンの運用開始」
http://www.nikkei.com/article/DGXLASFB01H9B_R00C17A5L60000/​
朝日新聞 2017年2月5日付「ドローン活用、救助時間3分の1に 九大で実証実験」
http://www.asahi.com/articles/ASK1S71QWK1STIPE03J.html
日経テクノロジー「航空法の改正でドローン活用にどんな影響がありますか?」
http://techon.nikkeibp.co.jp/atcl/feature/15/407251/081800014/?rt=nocnt
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