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藻が水のなかで輝いているように見える


藻類という生きものがあります。水のなかに棲み、有機物でない物質をもとにエネルギー源となる有機化合物をみずからつくって生きる生きものをいいます。

藻類は、その多様性が特徴といえるくらい、さまざまな種類があり、なかには、黄金色を呈するきらびやかな藻類もあります。

不等毛植物門、黄金色藻綱に属するヒカリモです。光が反射すると、黄金色に光って見えることからそうよばれています。

千葉県富津市萩生には「竹岡のヒカリモ発生地」とよばれる、ヒカリモの生息地があります。ここは、文化財保護法にもとづいて指定された、学術上価値の高い動植物・地質・鉱物などを指す天然記念物がある場所と指定されています。

3月から5月ごろ、水をたたえるお洞のなかに生息するヒカリモが、黄金色に輝きます。日本各地のきれいな場所にもヒカリモは生息します。しかし、毎年、おなじ場所に決まって多く生じることはごくまれ。竹岡のヒカリモは、毎年3月から5月に、決まって輝く姿が見られます。そのため、希少な存在といえそうです。



ヒカリモは、細胞のなかに黄色っぽい色素をもっています。それとともに、お椀形の色素体をもっており、このお洞のなかに光があたると、ヒカリモは見ている人に輝きを感じさせるようにこの光を反射させます。

竹岡のヒカリモの説明には、「菜の花の咲くころ水面に多数浮遊するため、水が黄金色に輝いて見えます」という記述も見られます。しかし、3月から5月ごろに菜の花が咲くのと、おなじ3月から5月にヒカリモが黄金色に輝いて見えることに関係はなさそうです。

きらびやかな印象をあたえるものの、多くの人にその存在は知られておらず、光るしくみにも未解明な点は多い。そのため、ヒカリモに興味をもって、謎を解きあかそうとする研究者もいます。

参考資料
文部省、千葉県教育委員会、富津市教育委員会 1984年5月掲示「天然記念物 竹岡のヒカリモ発生地」
富津市 2016年11月11日発表「竹岡のヒカリモ発生地が見学できるようになりました」
http://www.city.futtsu.lg.jp/0000000564.html
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