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「くら寿司」のシャリカレーうどん――カレーまみれのアネクドート(82)


回転寿司屋はもはや寿司だけを食べるところではありません。もちろん、回転寿司屋から寿司をとってしまえば、「言っていることとやっていることがちがう事態」に陥りますから、回転寿司屋の献立に寿司は必要です。

しかし、寿司はひとつずつが小皿の上に乗せられてくるので、“小粒”。すると、商品としての強い印象をあたえやすいのはどちらかというと寿司以外の副菜のほうということになります。回転寿司屋に寿司は欠かせないものの、むしろ副菜のほうが回転寿司屋の名物になっていく現象が起きうるわけです。

「くら寿司」の「シャリカレー」と名のつく副菜の類はその典型例でしょう。2015年7月に、酢のきいたご飯であるシャリにカレーをかけた「シャリカレー」を発表しました。

これがよく売れたのでしょう。くら寿司の副菜の献立には、「シャリカレー」の応用版ともいえる商品がつぎつぎとあらわれています。

「シャリカレーうどん」はそのひとつ。うどんに「シャリカレー」のルゥがかけられ、さらにちくわ天、たまご天、ねぎ、そしてシャリを揚げた「揚げシャリ」が乗せられています。

くら寿司は、前々から寿司以外の副菜としてうどんを提供していました。そして副菜の顔ぶれに「シャリカレー」のカレーが加われば、当然「うどんとシャリカレーのルゥの組みあわせ」があらたな副菜として考えられます。

くら寿司は、おそらくうどんもシャリカレーのルゥも手を抜いていないでしょうから、うどんとカレールゥだけの組みあわせでも商品として客からある程度の評価を得たことでしょう。

しかし、そこに「ちく天」と「たまご天」、さらには「揚げシャリ」を加えました。「ちく天」は前々からの副菜のひとつ。「たまご天」はおそらくこの商品で初登場した具材です。

「揚げシャリ」については、この商品のなかにふくませていないと、「『シャリカレーうどん』なのに『シャリ』がどこにもないじゃないか」と客からいわれかねないという心配もあったのでしょうか。

うどんや具材の量からすると、ルゥはたっぷりかかっています。うどんや具材にルゥをからめてたべるにも、からめられるルゥの量には限界があります。

そこで、ルゥだけが残された皿に、「特製茶碗蒸しなど」を食べるためにも使う小さな鉄さじを入れて、ルゥをすくって食べて、「シャリカレーうどん」を食べおえることになります。

最後にルゥだけが残されることにも、くら寿司の“企て”があるのかもしれません。「26種類のスパイス」と「13種類以上の野菜と果物」を使い、「100種類以上の試作により完成した」カレーといいます。その自信作であるルゥを最後に単独でも食べてもらい、客に印象をあたえたいというねらいがあるのではないでしょうか。たんなる推測ですが。

くら寿司の「しゃりカレーうどん」の紹介はこちらです。
http://www.kura-corpo.co.jp/fair/2016_curry_udon.html
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