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「コーヒーハウス蘭」のカツカレー――カレーまみれのアネクドート(81)


ターミナル駅の周辺にはスターバックスやドトールコーヒーなどのカフェがあります。いっぽう、乗降客がそれなりにいる地方都市の駅前には個人経営の喫茶店があります。

店を開いてから長いこと経っている個人経営の喫茶店には、長くつづくそれなりの理由があるのでしょう。

兵庫県高砂市の山陽電鉄荒井駅の駅前にあるのは「コーヒーハウス蘭」。駅を出ると、中華料理屋、居酒屋、居酒屋、カラオケハウスが道沿いにあります。カラオケハウスのとなりに「コーヒーハウス蘭」はあります。

店の入口の看板には「SINCE1972」の文字が。じつに44年も店がつづいていることになります。

平日昼間の店のなかは、午後の仕事に向けて準備をしていると思わしき人の姿が見られます。荒井駅の近くにあるのは三菱重工業の高砂工場。商用などで工場を訪れる人のなかには「まだ約束の時間までちょっとある」といってこの喫茶店に入る人も多いことでしょう。中華料理屋や居酒屋では長居はなかなかできません。

定番のメニューがあることも、こうした喫茶店が長くつづく理由なのでしょう。奇をてらわず、あって当然のメニューが店の前の看板に掲げられている。これが初訪客に「ここでいいか」と思わせ、再訪客に「またここにするか」と思わせる、いわば安心感をあたえるのかもしれません。

喫茶店の定番メニューといえばカレーライスは欠かせません。他聞にもれず「コーヒーハウス蘭」にもカレーのメニューがあります。ランチのメニューで鶏唐揚げ定食や焼きそばなどとともに掲げられているのはカツカレーです。

カツは薄めながらからっと揚げてあり、6等分に切られています。肉は固くなく、スプーンで切ることもできるくらい。カレールゥは甘すぎずも辛すぎずもありません。福神漬も添えられています。

ひとことで言うと、特徴的なカツカレーではまったくありません。

どこにでもあるような駅前の、どこにでもあるような喫茶店の、どこにでもあるようなカツカレーを「コーヒーハウス蘭」では食べることができます。

おそらくこの店の歴史のなかで、カツカレーが評判になり客足が増えるといったことはなかったことでしょう。それでも、メニューのなかにカレーがあたりまえのようにある。このことは、44年間も店がつづいていることに寄与していることにちがいなさそうです。
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