科学技術のアネクドート

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「うどん錦」のカレーうどん――カレーまみれのアネクドート(77)


名古屋には「なごやめし」があります。名古屋の独創的な食文化がもたらした数々の料理が、なごやめし。味噌かつ、手羽先、天むす、ひつまぶし、きしめん、あんかけスパゲティ、喫茶店のモーニングサービスと、あげれば切りがありません。

そんななごやめしのひとつと考えられている料理に、カレーうどんがあります。

カレーうどんの発祥地といえば東京とされます。その歴史が語られるとき、早稲田の三朝庵や、目黒の朝松庵などの店の名はよく出てくるもの。

そんな東京を差しおいて、カレーうどんがなごやめしのひとつとされるのには、やはり理由があるようです。

名古屋のカレーうどんがなごやめしのひとつである理由を教えてくれる店のひとつが、中区錦の繁華街にある「うどん錦」です。

店に入るとすぐ、店員から「カレーうどんですか」と聞かれます。壁の品書きには、「うどん」「月見うどん」「きつねうどん」「肉うどん」などの献立も書いてあるにもかかわらず。この店では、カレーうどんを食べるのが標準で、そのほかのうどんを食べるのは例外的であることが「カレーうどんですか」からうかがえます。

L字の木製のカウンターに置かれたのは、カレーうどん。東京などほかの地域でのカレーうどんの支配色は褐色ですが、この店のは色としてはより薄らいだ鬱金色をしています。しかし、カレー汁の表面が液体のはずなのに凹凸がかっている点や、顔を出した揚げの下半分がまるで見えないことなどから、カレー汁の濃厚さがうかがえます。

カレー汁にほぼ隠れている麺を箸ですくいだすと、麺の表面がカレー汁に覆われています。それをそのまま口に入れると、麺のこしとカレー汁のぽたぽた感とが同時に口のなかに広がっていきます。麺とカレーが絡まったまま分かれないことが、この店のカレーうどんの肝なのではないでしょうか。

各種情報によると、カレー汁は、むろあじからとった出汁に野菜を入れて濾したものを基本としているのではないかとのこと。鬱金色をしているからには、カレー粉には鬱金をふんだんに使っているのでしょう。また、濃厚にするために小麦粉も使われているようです。

量が決して多くありません。具も揚げとねぎぐらいで簡素です。しかし、1杯のうどんとして完成されています。

東京のカレーうどんに慣れしたしんできた人にとって、やはり明らかに「うどん錦」のカレーうどんは異なるもの。なごやめしのひとつにカレーうどんが入っている理由を、見て食べて理解することができます。

うどん錦の食べログ情報はこちらです。
http://tabelog.com/aichi/A2301/A230103/23000374/
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