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しゃぶしゃぶの食べかたをめぐる議論がすこしだけ沸騰中


“しゃぶしゃぶの食べかた”が議論されることがあります。

「しゃぶしゃぶ」という料理やことばは、大阪ににある永楽町スエヒロ本店の元店主が1952(昭和27)年に考えついたとされています。擬態語の「しゃぶしゃぶ」を料理名にしてしまったという点に、発想の工夫がうかがえます。

しゃぶしゃぶについてなんの知識ももたず、はじめてしゃぶしゃぶを出された人は、この「しゃぶしゃぶ」という擬態語の料理名が最大のヒントになりそうです。

しかし、「しゃぶしゃぶと食べる」と思いついても、なにをどう“しゃぶしゃぶ”したらよいのかまで思いうかばない人もいることでしょう。「箸を鍋に入れてだしをしゃぶしゃぶとするのかな」「口に具材を入れてから、だしといっしょにしゃぶしゃぶとするのだろうか」などと……。

しゃぶしゃぶの食べかたを知らない人は、そこまで奇抜な発想をしなくても、ふつうの鍋の食べかたを思いうかべるかもしれません。つまり、野菜を入れたあと、皿に並べられている肉をつぎつぎと鍋のなかに入れ、だしが煮えて具全体に火が通ったら箸で食べる、という食べかたです。

実際、こうした食べかたは、「しゃぶしゃぶお肉全入れ問題」として、食育などの題材にされている模様です。

しゃぶしゃぶに詳しい芸人は、正しいしゃぶしゃぶの食べかたをつぎのように説明しました。

「肉を1枚、箸でつかんだら、それをだしのなかに入れて、箸を離さずに2、3回ほど肉をだしにくぐらせて食べるものです」

たしかに、このしゃぶしゃぶの食べかたは、正しい食べかたといえそうです。実際にさまざまなしゃぶしゃぶの写真を見ても、箸で肉をだしに入れようとしている瞬間を写したものが多くあります。

しかし、箸で肉をはさんでから、一度も箸の位置を変えないで食べようとすると、肉をしゃぶしゃぶとしたあとも、箸の影に当たる部分は赤いまま残ってしまいます。豚肉のしゃぶしゃぶなどでは、よく肉を熱に通さないと、食中毒につながるおそれがあります。

「箸を離さずに2、3回ほど肉をだしにくぐらせる」という食べかたが正しいのであれば、箸でしゃぶしゃぶと肉をくぐらせているあいだに、すこしだけ箸で肉を挟む圧力をゆるめて、肉をなかば自由に泳がせていくうちに、熱を通すといったすこし高度な箸使いの技が必要になってくるかもしれません。

なお、「しゃぶしゃぶの木曽路の接客術」という動画では、中居さん姿の店員が、皿に置かれたしゃぶしゃぶの肉の端を箸でつまんでだしの上に置くように入れたあと、箸をいったん離して肉の中央あたりではさみ直してからしゃぶしゃぶとしています。こうすれば、箸の影に隠れて日が通らない部分はなさそうです。

参考資料
世界の果てのはてな「『しゃぶしゃぶお肉全入れ問題」を通して食育やコミュニケーションについて考える
http://stein.hatenablog.com/entry/2014/06/12/091657
ユーチューブ「しゃぶしゃぶ木曽路の接客術」
https://www.youtube.com/watch?v=TNPcyKqfRvI
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