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サイモン・シンの世界


英国の科学ジャーナリスト、サイモン・シン(まだ30歳台!)には、手放しの賛辞をあたえる人多しですが、私もその一人。

日本では『フェルマーの最終定理』『暗号解読』という2冊の本が出ています。その惹き込まれ方は、他の本とは明らかにちがいます。徹夜で読みふけってしまいました。

出身の英国など英語圏では3作目『Big Bang』が出ています。そのうち日本で翻訳書が出るのは確実でしょう。

Amazonでも50人以上のレビューアーが本を評して、その平均点も5点満点に極めて近いサイモン・シン。いったい、何が読者の心を掴んで離さないのでしょう?

サイモン・シンは、物理学や数学のスペシャリストであり、かつ、科学をわかりやすく伝える心をもったインタープリターでもあると思います。

Ph.D(博士号)の道は、ケンブリッジ大学に籍を置きつつ、欧州粒子物理学センター(CERN)で過ごしました。ここでサイモンは、トップクォークという、当時は理論的な存在だけが確かめられていた粒子を探し出す研究に没頭。「最先端の研究をしたり、宇宙を創る基本的粒子のことを勉強したりして、物理学のジグゾーパズルの残されたピースを発見する作業は、刺激的なものだった」と言っています。

科学を伝えるという点でも素養がありました。子どもの頃からテレビ好きで、ブラウン管に映るカール・セーガンなどの「スター科学者」は、サイモンの理想像だったそうな。学業の後、サイモンはまず国営放送BBCのテレビマンとして、科学ジャーナリストの道を歩み始めたのです。また学生時代、インドを放浪したときに、現地の小学校で臨時教師をした経験が、科学をわかりやすく伝えるマインドをあたえてくれたと言います。

新たな知識を加えるために取材も膨大。1冊の本をつくるまでに集中的に2年間くらいをかけています。ライターが本を中心にやっていくには、最低半年に1冊ぐらいのペースで出していかないと厳しい状況(国によって異なるだろうけど)。でもサイモンに限っては、おそらく今後も「量より質」でやっていき、成功しつづけるのではないでしょうか。

『フェルマーの最終定理』と『暗号解読』を読み返して、読ませる秘訣のティップスがあることを発見しました。でも、それらはたくさんありすぎて、今日のところではここに書ききれません。今後も、それぞれの本の紹介とともに、その素晴らしさを伝えていきたいと思います。

simon singh.netはこちら(読みやすい英文です)。
http://www.simonsingh.net
『フェルマーの最終定理』はこちら。
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4105393014/ref=pd_rhf_p_1/249-6724800-9809961
『暗号解読』はこちら。
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4105393022/qid=1138325452/sr=1-2/ref=sr_1_10_2/249-6724800-9809961
『Big Bang』はこちら(洋書。翻訳書はまだ)。
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/0007152523/qid=1138325555/sr=1-3/ref=sr_1_10_3/249-6724800-9809961
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