科学技術のアネクドート

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空気がなかなか入らず“トクトク音”


ワインやウイスキーを“音”で楽しむという人もいることでしょう。とくに、栓を空けて酒をグラスに注ぎはじめた瞬間の“トクトクトク”という音に魅了される人は多いようです。

“トクトク音”が聞こえてくるのは、注ぎはじめの、瓶のなかに酒などの液体が満たされているときのみ。このとき、注ぎ口の部分を酒が覆うようにしてグラスへと流れていきます。つまり、酒によって注ぎ口が蓋をされているような状態で、注ぎ口の外側から空気は入りづらくなっています。

しかし、瓶の外側から空気がまったく入ってこないわけではありません。とぎれとぎれに空気は瓶のなかへと入っていきます。ただし、とぎれとぎれに入ってくるため、まだほとんど酒に満たされている瓶のなかで、空気がちぎれる泡になります。

この瞬間の音が、トクトク音の一回分の「トク」になるといいます。

グラスにワインやウイスキーをしばらく注いでいると、トクトク音は聞こえてこなくなります。瓶のなかの酒の量が減ると、酒がグラスに注がれるとき、瓶の注ぎ口を蓋するほどまでにはなりません。注ぎ口の隙間から、空気が自由に瓶のなかに入っていきます。空気がちぎれて泡になるような現象は起きませんので、トクトク音も起きないことになります。

この、トクトク音も味わいのひとつ。ワインやウイスキーを製造する種類メーカーは、トクトク音をいかに質の高いものにするかの研究もしているといいます。

参考ホームページ
サントリーなるほどコール赤坂5丁目分室「ウイスキーをグラスに注ぐときの『トクトクトク』という音が聞けるのは最初の一回だけ、 毎回この音を聞くことはできないのでしょうか?」
参考文献
広島工業大学『広島工大』2003年187号「『流れの夢コンテスト2003』にてOBが特別賞受賞」
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