科学技術のアネクドート

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「彩座」のごろ馬カレー――カレーまみれのアネクドート(44)


熊本県北部の山鹿市は温泉と灯籠の街。かつて、傷負いの鹿がこの地の温泉に入って体を癒したという伝説もあります。

街の中心にある公共温泉「さくら湯」から歩いて1分のところにあるのが、「彩座(いろどりざ)」という郷土料理屋。ここで観光客たちが食する名物料理のひとつに「ごろ馬カレー」があります。

熊本の名産のひとつが馬肉。武将の加藤清正(1562-1611)が朝鮮出兵のとき、やむにやまれず馬を食したことがきっかけで、その後、加藤清正の領地だった肥後国(いまの熊本県)に広まっていったともいわれています。

「ごろ馬カレー」は、丸い白皿に盛られたライスとルゥと福神漬け、それに半熟の温泉卵がついた料理。

名前からすると、馬肉が入っているのがこのカレーのもっとも特徴的なところと考えられます。ルゥのなかには2センチ大の馬肉がいくつか埋まっています。日本のカレーで使われる鶏、豚、牛の肉のうちでは、もっとも牛に近いでしょうか。歯応えがすこしあります。

しかし、「ごろ馬カレー」の特徴をなすものは、馬肉だけではありません。

ルゥは、しっかりと煮込んだ欧風。ルゥには馬肉のほか野菜は見られませんが、溶けこんでいるのでしょう。ルゥを食べると、甘さのなかから辛さがじわりと顕われてきます。

さらに、半熟の温泉卵も大きな特徴のひとつ。カレーをもってくる店員は「温泉卵をかけて食べるとおいしさが増します」と客に説明します。半熟温泉卵はカレーのルゥにくらべればはるかに控えめな味。しかしこの控えめな味が基本となって、そこにルゥの辛さが加わることで、「ライスとルゥ」の組み合わせとはまたちがった旨みがでてきます。

肉としての馬肉はもちろん、半熟温泉卵をも受け入れて、味を深めさせる。包容力のあるカレーです。

「ごろ馬カレー」を出す「彩座」の食べログ情報はこちら。
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