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「野菜を食べるカレーcamp」の一日分の野菜カレー――カレーまみれのアネクドート(41)


カレーは、その個性的な味から、しばしば主役の座をうばうもの。カレーの辛さゆえに、カレーまみれになる食材の味を“上書き”してしまうことがあります。

しかし、カレーを主役でなく、具材のひきたて役に位置づけているカレー屋もあります。

たとえば、東京・千駄ヶ谷にある「野菜を食べるカレーcamp(キャンプ)」。代々木駅から商店街を歩くこと5分、ビルの半地下にあるカレー屋です。

店名にもあるように、「野菜を食べる」ということが店のコンセプト。店へと降りていく階段や、入口の脇にも、ところ狭しとトマトやたまねぎやにんじんなどの野菜がごろごろ置かれています。

「camp不動の一番人気」と献立にも書かれてあるのが、「1日分の野菜カレー」。「1日分」というのは、国が推奨する1日分の野菜摂取量とおなじ350グラムの野菜が使われているから。まさに、店のコンセプトを具で表したメニューといえます。

木製のテーブルに、飯盒炊爨の容器に入ったスプーンと、金属器の水、さらに遠足で使うケトルに入ったおかわりの水が置かれ、待つこと数分。「1日分の野菜カレー」の登場となります。

具である野菜を主役に、カレーを野菜の引き立て役にするというのは、そうかんたんなことではありません。たいてい、野菜にくらべてカレーの味がとても強いからです。

しかし、キャンプはこの難題に挑んでいます。

カレールゥの味は辛さ抑えめ。客は、ルゥを通常より辛くすることを選べはします。しかし、通常の辛さがもっとも野菜の味をひきだすようになっています。

さらに、野菜の量も、ルゥを圧倒させています。トマト、たまねぎ、なす、ピーマン、小松菜、ジャガイモ、れんこん、パプリカ、にんじんなどなど、小さなフライパンの器のなかに、野菜がてんこもり。

野菜が盛られているなかに、カレーがかけられているという構図です。

ごろごろとした野菜は、どれもほかのカレー屋の具にくらべて大きめに切られています。一口目はれんこん、二口目はたまねぎ、三口目はピーマンといったように、一口につき1種類の野菜を楽しむことができます。

ここまで野菜が主、カレーが従であれば、「カレーなしで野菜だけを食べさせればよいではないか」と考える人も出てくるでしょう。しかし、ルゥにはルゥで、引き立て役という重責を担わされているのです。それzれの野菜をばらばらに存在させず、つなぎあわせるのがカレーの役割です。

24席の小さな店のなかで、「キャンプ」感を味わえるかどうかはべつとしても、「野菜をおいしく食べる」ということにはどの客も満足することでしょう。

野菜を食べるカレーcampの食べログ情報はこちら。
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