2012.02.11 Saturday
部品の修理交換に店側と客側の溝
コンピュータの修理を依頼しようとるとき、店側と客側のあいだでつぎのようなやりとりがなされます。
店側「では、DVDドライブ修理ということで、1週間ほどコンピュータを預からせていただくことになります」
客側「え、1週間もですか。DVDドライブだけ調子が悪くて、ほかの部分はふつうに使えるのだから、DVDドライブが届いたらまたコンピュータをもってきて即、交換ということでお願いしたいのですが」
店側「もうしわけありませんが、そういう対応はしていないのです」
客側「どうしてですか」
店側「やはり、ほかのお客さまもお待ちいただいており、順番となっておりますので……」
コンピュータは、ディスプレイ、充電池、光学ドライブなど、部品ごとに独立して組み込まれています。ある部品が故障しても、ほかの部分に影響はなく、ひきつづきコンピュータを使える場合があります。
たいてい店側に修理を依頼すると、故障した部品が店に届くまでの期間もふくめて、コンピュータを預けなければならない方法になっています。
しかし、客側にとってみれば「ほかの部分はふつうに使えるのだから、店に交換部品が届くまでは使わせておいてよ」となるもの。
預からなければならない理由として、上の店員は「ほかのお客さまもお待ちいただいており、順番となっておりますので……」と対応しています。
しかし、店にコンピュータを預けるか、店に部品が届いたらふたたび店にコンピュータをもっていきその場で部品交換するかを選ぶかを選べるかたちでの順番制にすればよいはず。
一部の家電量販店では、交換部品が店に届いたら、店にコンピュータをもっていって即、交換するという方法をとっているところもあります。その方法をとっている店の店員いわく「部品が店に届いてもお客さんが来てもらえないことがあると、店側は困ってしまうのです」。
この家電量販店は、修理依頼をした客が訪れないというリスクを抱えながらも、客を信頼して「部品が届いたらコンピュータを預かって交換」をしているわけです。
もし、客に来てもらえないリスクが高いのであれば、修理依頼があった時点で修理交換代の一部を払ってもらうという方法も考えられます。
ある部品だけ故障しているのに預からなければ修理しない店側の事情と、ある部品しか故障していないのだから使いつづけたい客側の事情との差は大きなものがあります。