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「肉のジュージュー」が目覚ましく発展


ことばの使いかたの発展には、目をみはるものがあります。

たとえば、「シズル」ということばがあります。英語の“Sizzle”から来ているもので、“Sizzle”は肉を焼くときの「ジュージュー」という擬音語です。

日本国内にあるステーキ店「シズラー」も、この「シズル」を意識して付けられたのでしょう。

「シズル」は転じて、食品の味わいを思い浮かばせるような写真や映像や図案などを指すことばとして、広告業界やマスメディアで使われています。

つまり、「ジュージュー」という音を模したことばが、聴覚だけでなく、視覚に訴えるものの意味までもつようになったわけです。

たとえば、「シズルの画像はメールで添付します」といった具合に使われます。英語圏の人たちが「ジュージューの画像はメールで添付します」と言っているようなものでしょうか。

「シズル」の発展は続きます。「シズル」に「感」がついて、「シズル感」という表現ができました。これは「実物とおなじような美味しさや新鮮さの感覚」といった意味をさすもの。

たとえば、「このポスターだけど、もうちょっとビールのシズル感がほしいのよね」といった具合に使われます。もともと「シズル」が、肉の焼ける音を示したことばであることを考えると、このセリフは「このポスター、もうちょっとビールの“肉のジュージュー感”がほしいよね」となるわけです。わけがわかりません。

さらに、「シズル感」は広告業界を超えたといいます。同人誌業界などで「肌のみずみずしさ」や「きらきらした輝かしさ」を意味する表現として使われています。

「肉のジュージュー」がここまで発展するのは、この「シズル」や「シズル感」を使う人たちが、ことばの使いかたに対して俊敏だからなのでしょう。

参考ホームページ
デイリーポータル「なんでもかんでもシズル感」
同人用語の基礎知識「シズル感」
| - | 23:59 | comments(0) | -
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