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文系よりまだ有利。でも前年比の落ちこみは大きい。
「氷河期」という表現は、地球史よりも学生の就職活動でおなじみになりました。

厚生労働省は1月に、2011年春卒業見込み大学生の就職内定率は過去最低の68.6%であることを発表しています。10人中3人が、まだ就職先が決まっていない状況です。

「大学卒。すぐ就職」という進路に入らないかぎり幸せをつかめない、というわけでもないでしょうが、多くの学生が企業などへの就職を目指すなかで、まだその目標が叶わない人が多くいることは、由々しきことといえます。

厚生労働省が発表している就職内定率のデータでは、複雑な結果も見られます。文系・理系別の就職内定率です。

2011年春卒業見込みの大学生(大学院生含まず)の就職内定率は、文系が68.3%。理系が71.3%。

この数値を見るかぎりでは、理系のほうがまだ就職には有利という状況といえます。

しかし、このデータと関係するほかのデータを見ると、理系学生や親が心配になる結果も見られます。


厚生労働省2011年1月18日発表資料より

まず、前年比で見てみると、文系は去年のおなじ時期にくらべて、就職内定率が3.7%の下落だったのに対して、理系は7.3%の大幅な下落。状況は、理系のほうが厳しくなってきているといえます。

まだ、就職内定率で理系のほうが3.0%上回っているのは、私立大学の存在があります。私立大学の学生の就職内定率は、文系66.1%に対して、理系67.8%。この私立大学の理系の優位差が、「3.0%上回り」の原因になっています。

しかし、かといって私立大学の理系学生は、けっしてよろこべる状況にはありません。理系の67.8%は、国公立大学の理系学生の就職内定率75.6%にくらべると、はるかに低いからです。

理系は、大学院の修士課程まで進んでから就職する人も多いため、状況は複雑です。とはいえ、単純に文系・理系でくらべてみると、現状ではわずかに理系のほうが有利といえそうです。そのいっぽうで、昨年と今年でくらべてみると、あきらかに理系は厳しい状況になっているわけです。

参考文献
厚生労働省2011年1月18日発表「平成22年度大学等卒業予定者の就職内定状況調査(平成22年12月1日現在)大学卒業予定者の内定率は過去最低の水準」
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